ふとした瞬間に恋しくなる、畳の感触。新築の住まいを考えるとき、「和室を取り入れるべきかどうか」は多くのご家庭で一度は悩むテーマかもしれません。

かつて当たり前にあった和室も、現代のライフスタイルにおいては“選択肢”のひとつに。便利なようで使わないかもしれない。けれど、あると心が落ち着く──そんな曖昧で、けれど大切な感覚に向き合いながら、和室のあり方を見つめ直してみましょう。

このコラムでは、和室を設けるメリット・デメリットから、快適に使いこなすためのヒント、あえて和室をつくらないという選択肢まで、じっくりご紹介します。暮らしに馴染む「和の空間」との心地よい距離感を探してみてください。

この記事を読めばわかること

  • 新築住宅に和室を取り入れるメリットとデメリット
  • 和室が活きるライフシーンの具体例
  • 現代の住まいに合う和室づくりの工夫
  • 和室をつくらない場合の代替アイデアと注意点

和室の魅力──「使い道のなさ」がもたらす自由

洋室とは異なる柔らかさと寛ぎを持つ和室。その魅力は、用途を限定しない“余白”にあります。

たとえば──

  • 来客時の一時的な応接間として
  • 小さなお子さまの遊び場やお昼寝スペースに
  • 日々のストレッチや瞑想、読書など自分だけの静かな時間に
  • 将来的な介護や同居の場としての柔軟な転用も可能

床に直接触れることができる畳の温もりは、フローリングとは異なる感覚。どこか懐かしく、どこか新しい。家族構成やライフステージの変化にも寄り添ってくれるのが、和室ならではの懐の深さです。

心をほぐす素材と光──和室の持つ癒やしの力

自然素材である畳や、障子越しに入るやわらかな光。和室に足を踏み入れると、ふと呼吸が深くなるような感覚に包まれます。

  • 畳の吸湿性は、室内環境の調整にもひと役
  • 障子やふすまが生み出す柔らかな陰影が、視覚的なストレスを緩和
  • 匂いや手触りなど、五感を心地よく刺激してくれる要素が豊富

数値では測れないけれど、確かに感じる“和”の癒やし。それは、日常の慌ただしさをふっと緩めてくれる、かけがえのない空間です。

一方で、和室にまつわる懸念点も

その魅力の一方で、和室には現代の住宅事情にそぐわない点も存在します。

掃除やメンテナンスの手間

  • 畳は湿気や日焼け、汚れに弱く、定期的な表替えや裏返しが必要です
  • ペットや小さなお子さまがいる場合は特に、傷やシミが気になることも

使わない空間になるリスク

  • ダイニングやリビングで生活が完結するご家庭では、和室が“空き部屋”になりがち
  • 段差や建具の仕様によっては、導線の妨げになるケースも

デザインのバランスを取る難しさ

  • モダンな住宅全体の雰囲気と調和させるには、工夫が必要
  • 「和」を取り入れることが“古くさい”印象につながらないよう、ディテールに気を配る必要あり

和室を今の暮らしに馴染ませるための3つの提案

それでも「和室が好き」「落ち着ける場所がほしい」と思う方へ。現代の住まいと和室が共存するための工夫をいくつかご紹介します。

1. 畳コーナーとしてリビングに溶け込ませる

  • 小上がりの畳スペースを設けることで、視覚的な区切りと機能性を両立
  • 段差の中を収納スペースとして活用するのも◎

2. 現代的な素材や配色を取り入れる

  • 縁なし畳や琉球畳でスタイリッシュに
  • 壁紙や照明の選び方次第で、“和”が浮かずに自然と空間に馴染みます

3. 将来のライフスタイルを見据えた設計にする

  • 介護や親との同居を見越して1階に設ける
  • 寝室としても活用できるように設計しておくと、長く使えるスペースに
an empty room with wooden doors and windows

和室をつくらないという選択──「ない」からこその柔軟性

一方で、「あえて和室を設けない」選択も、暮らしにフィットするスタイルです。

  • 来客対応や作業スペースを、洋室の中で工夫してまかなう
  • 押入れの代わりに造作収納やウォークインクローゼットで収納力を確保
  • フリールームとして用途を決めすぎない空間を残し、必要に応じて後から和室化する選択肢も

必要になったときに、つくる・変える。そんな柔らかさも、新築計画には大切な要素です。

まとめ

和室を設けるかどうか──それは「今の自分たちの暮らし」と、「これからの暮らし方」への問いかけでもあります。

和室があることで、心が和らぎ、生活にゆとりが生まれるかもしれません。一方で、必要のない空間を無理につくることは、住まい全体の使い勝手に影響を及ぼすことも。

だからこそ、「自分たちにとっての心地よさとは何か?」を丁寧に考えてみてください。

“和室をつくること”が目的ではなく、“暮らしを整える手段”として、和室の可能性を捉えてみる──そんな視点が、新しい住まいのあり方を照らしてくれるかもしれません。

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